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日本蛋白質構造データバンク(PDBj: Protein Data Bank Japan)は、JST-BIRDの支援を受け、米国RCSBおよび欧州EBIと協力して、生体高分子の立体構造データベースを国際的に統一化されたアーカイブとして運営するとともに、様々な解析ツールを提供しております。

wwPDBのデータ修正プロジェクトについて

実験手法の進展、蛋白質機能についての知見の増大、PDBデータ処理法の進化により、PDBデータには、いくつかの不具合が生じ始めています。 蛋白質立体構造データベースを維持・運営する国際組織であるwwPDB(国際蛋白質構造データバンク)では、この数年、これらのデータを修正し、 より統一性のとれたデータベースとする作業を行ってきました。その成果として、PDBの座標データファイルのフォーマットとデータそのものを修正し、 2007年4月からテスト的な公開を始めました。このテストデータに対する皆様からのコメントやご指摘を受けてさらにマイナーな修正を行い、 2007年8月1日から本格的な運用を開始いたしました。ただし、従来の形式のデータも、Time stamped dataとして引き続き維持してまいります。

 下記が主な修正点です。

  • 原子名称:下記に示すように、IUPAC(国際純正・応用化学連合)命名法に従った化学構造辞書 ( Chemical Component Dictionary) に合致するよう標準化を行いました。これにより、特に水素原子の名称が大幅に変更になりました。また、核酸のリボースやデオキシリボースの原子名についていた*が 'に変更されています。
  • 配列データベースと生物種の分類情報をアップデートし、化学構造と配列情報の間の不一致を修正しました。
  • 主たる文献情報を検証し、修正いたしました。
  • ウィルス構造において、その座標系、対称性、座標系の変換について、登録された実験情報を修正いたしました。
  • デオキシリボヌクレオチドは DA, DC, DG, DT, DIと表記し、リボヌクレオチドはこれまでどおりA, C, G, T, Iと表記するようにいたしました。
  • ビームラインとシンクロトロンの装置名称を、BioSync (Structure Biology Synchrotron Users Organization: 構造生物学のためのシンクロトロン利用者協会)が定義するものに合致させました。
  • 化学構造辞書 (Chemical Component Dictionary) を作成し、ポリペプチドや核酸、糖などの高分子だけでなく、それ以外の低分子やモノマー・リガンドの化学構造の記述も標準化して記述しました。具体的には次のように作成されています。  
    • 標準のアミノ酸や核酸に対して、C末原子のOXTあるいはHXTの例外を除いて、IUPAC命名法に従った原子名称とすることにいたしました。
    • 化学構造辞書には、リガンドの標準モデルとしての座標を表示しました。
    • 化学物質のよく利用される記述法(SMILESやInChI)を用いました。
    • 光学活性の記述を加えました。
    • 同一のリガンドに対する重複した名称による記述を削除しました。
    • 化学物質の記述法として、アミノ酸のN末やC末および側鎖におけるイオン化の状態に応じた多様な状態に対応できる記述法を追加しました。

今回の修正のより詳細については、http://remediation.wwpdb.org を参考にしてください。