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PDB:1ZBB

タンパク質名

ヌクレオソーム(ヌクレオソームコア/DNA 複合体)

生物種

アフリカツメガエル

生物学的役割

真核生物のDNAは、原核生物と比較するとサイズが大きいため高度な折りたたみが必要である。 ヒトのDNAの場合、端から端まで伸ばすとおよそ2mにもなるが、 細胞内では直径わずか約6μmの核に詰め込まれている。 これは例えて言うならば40kmのきわめて細い糸をテニスボールの中に詰め込むのに等しい。しかも、必要なときには、複製や修復に関与する酵素群が近づかなければならないので、素早く規則正しい構造で折り畳まれなければならない。

立体構造の特徴

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真核生物は「クロマチン繊維」(30nmファイバー、染色質)と呼ばれる、核DNAと結合タンパク質で構成される構造体にDNAを折り畳んでそれを実現している。 クロマチン繊維をほどくと「ヌクレオソームアレイ」と呼ばれる「糸に通したビーズ」のような構造が電子顕微鏡で観察できる。 このビーズをつなぐ糸は「リンカーDNA」と呼ばれ、約50塩基対の2本鎖DNAで構成されている。 一方、ビーズ部分はヌクレオソームコアと呼ばれ、8量体のヒストンコアタンパク質に146塩基対のDNAが約2回巻き付いた構造をしている。

このリンカーDNAとヌクレオソームコアからなる「ヌクレオソーム」がヌクレオソームアレイを構成する最小基本単位であり、ヌクレオソームコアの構造に関しては原子レベルの分解能で解明されているものの、実際のクロマチンでヌクレオソームコアがどのような配置をしているかが議論となっていた。

この構造は、分子置換法によって得られたテトラヌクレオソームの構造(4つのヌクレオソームが密に並んだ構造)を示している。DNAが巻き付き、積み重なった二個のヌクレオソームコアが二組あり、その間をリンカーDNAがジグサグに往復している。筆者らはこのテトラヌクレオソームが次々に重なったものをクロマチン繊維のモデルとして提唱しており、この構造はほぼ最密充填構造であった。従来クロマチンのモデルとしてヌクレオソームアレイが螺旋状に巻いたソレノイドモデルが提唱されているが、この構造はソレノイドモデルではなくヌクレオソームアレイがジグザグに続いたものがねじれて螺旋のような構造をとる交差リンカーモデルに近いと報告している。

なお、ここで示されている構造を分解したものを以下に示す。 図1に示すのはヌクレオソームコアを半分にしたもので4種のコアヒストンタンパク質1つずつが集まり、それを2本鎖DNAが取り囲んでいる。ヌクレオソームコアは図1の構造が2つ積み重なったような構造をしている(図2、3)。これが2つ連なったのがここに示されている構造である。

4_core_histon_and_dsDNA (図1)ヌクレオソームコアの半分。4種のコアヒストンタンパク質を2本鎖DNAが取り囲んでいる。
core_histon_and_dsDNA (図2)ヌクレオソームコア。図1の構造が2段積み重なったような構造をしている。この構造が2つ連なっているのがこのエントリーで示されている構造である。
core_histon_and_dsDNA (図3)図2を右側から見た図。

タンパク質構造データバンク(PDB)

参考文献

原論文

  • Schalch, T. Duda, S. Sargent, D.F. Richmond, T.J.; "X-ray structure of a tetranucleosome and its implications for the chromatin fibre"; Nature; (2005) 436:138-141 PubMed:16001076

その他

著者: 日暮 美穂


English version:PDB:1ZBB