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PDB:1TRN

タンパク質名

トリプシン

生物種

ヒト

生物学的役割

プロテアーゼは他の蛋白質を切ることで体の中で多くの重要な機能を果たしている。プロテアーゼには一般に、切られるべき特定のペプチド結合を並べるように他の蛋白質のアミノ酸側鎖を入れ込む深い溝がある。2種類のプロテアーゼがとくによく研究されており、それらはセリンプロテアーゼ、システイン(あるいはチオール)プロテアーゼと呼ばれる。これらの呼び名は、そのプロテアーゼがペプチド結合を切断する際に最も重要な活性部位がセリンまたはシステインであることからきている。このセリンまたはシステインはヒスチジンとアスパラギン酸とともに3つ組触媒部位あるいはチャージリレー系と呼ばれる部位を形成しており、ペプチド結合を切断するためにプロトンチャージの転移を行っている。トリプシンは2つあるセリンプロテアーゼサブファミリーのうちの一つ、トリプシンファミリーに属する。もう一つはサブチリシンファミリーと呼ばれており、機能的には似ているがその全体構造が異なっている。哺乳動物のセリンプロテアーゼはすべてトリプシンファミリーに属しているが、原核生物のプロテアーゼはサブチシリンファミリーに属することが多い。直接的に、あるいは間接的に多くの細胞内反応に関わるため、プロテアーゼは新薬開発の重要なターゲットとなっている。

立体構造の特徴

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ここで見せるヒトトリプシンの構造はdiisopropyl-phosphofluoridate(DFP)という化学物質によって阻害したものである。この化学物質は活性部位のセリンと共有結合をつくるため、セリンプロテアーゼに対して非常に強い阻害剤として機能する。またこれによってプロテアーゼ活性は完全にそして不可逆的に阻害される。ヒトトリプシンにDFPを加えることによって一つ奇妙な副次的作用がある。まったく関連のないチロシン残基の側鎖のヒドロキシル基がリン酸化されるのである。

タンパク質構造データバンク(PDB)

参考文献

原論文

  • Gaboriaud C, Serre L, Guy-Crotte O, Forest E, Fontecilla-Camps JC; "Crystal structure of human trypsin 1: unexpected phosphorylation of Tyr151."; J. Mol. Biol.; (1996); 259:995-1010 PubMed:8683601

その他

著者:Arno Paehler 訳者:前田 将司


English version:PDB:1TRN