| More ... | PDB:1MXIタンパク質名YibKメチル基転移酵素(結び目蛋白質)/阻害剤(AdoHcy)複合体 生物種インフルエンザ菌(細菌) 生物学的役割DNAからRNAへの転写とそれに続く蛋白質への翻訳によって行われる遺伝子の発現は、 さまざまな段階で、高度に制御されている。 DNAメチル化は遺伝子の発現制御の一つである。特に脊椎動物では、シトシン-グアニン塩基対におけるシトシンのメチル化によって遺伝子は不活性化される。このようなメチル化を触媒する酵素がメチル基転移酵素(メチルトランスフェラーゼ)であり、この蛋白質は、DNAのメチル化だけでなく、小さな分子や蛋白質のメチル化も触媒する。メチル基転移酵素は、メチル化を行うためのメチル基供与体として、補因子S-アデノシルメチオニン(AdoMet)を必要とする。AdoMetはメチル基を与えると、S-アデノシルホモシステイン(AdoHcy)に変化する。このAdoHcyは、ほとんどのメチル基転移酵素の強力な阻害剤となる。 立体構造の特徴
ここにインフルエンザ菌(呼吸器や中耳に感染する細菌の1種で、インフルエンザの病原体ではない)由来のYibKメチル基転移酵素とAdoHcyの複合体の構造を示す(YibK単独の構造はPDBjMine:1J85に示す)。 YibKメチル基転移酵素は、全て並行なβシートをもつα/β フォールドで構成されたドメインを一つ含む蛋白質であることが明らかにされた。この立体構造は、既に解析されているメチル基転移酵素とは異なる構造であった。補因子が結合する割れ目となる結び目を形成するのである。また、AdoHcyが結合する特徴や、曲がったコンフォメーションをとっていることも従来の酵素とは異なっている。よって、YibKメチル基転移酵素は、spoU配列ファミリーのrRNA/tRNA メチル基転移酵素とは離れた類縁関係にあり、spoU配列ファミリーが基質認識に対する追加のドメインを持つことでYibKと同じコアドメインを含むことになる、ということが提案された。 タンパク質構造データバンク(PDB)参考文献原論文
その他
著者: Ashwini Patil 訳者:土屋 裕子 |