| More ... | PDB:1G9Bタンパク質名ボツリヌス神経毒素タイプB/亜鉛イオン・ビス(5-アミジノ-2-ベンジミダゾリル)メタン複合体 生物種ボツリヌス菌(Clostridium botulinum) 生物学的役割最近人気のあるしわの美容整形にボトックスとよばれるものがある。ボトックスは皮膚に注射され筋肉を制御する神経を麻痺させる。そのような美容の用途以外にもボトックスは不随意な筋肉の収縮やひきつけを治療するのにうまく利用されている。ジフテリア毒素やコレラ毒素のような毒素は細胞死を引き起こすのに対して、ボツリヌス菌毒素(ボトックス)や破傷風菌毒素は神経伝達物質の放出を止め、神経の情報伝達システムを破壊する。ボツリヌス毒素や破傷風菌毒素は大変強い毒であり、例えばジフテリア毒素よりは1000倍以上も毒性が強い。破傷風菌はただ一種類の毒素しか産生しないが、ボツリヌス菌は7種類の異なった神経毒をつくり出す。完全に異なった作用機序を持っているにも関わらず、それらの毒素はジフテリア毒素と類似した基本全体構造をもつ。 立体構造の特徴
この毒素は触媒Aドメインと結合Bドメインという2個のドメインからなる。いずれもほとんどがβシート構造である2つのサブドメインからなるBドメインは細胞表面に存在する糖に結合する部位をもつ。 Aドメインは2つの機能的ドメインに分けられる。これとBドメインをつないで、主にαヘリックスからなる細長い移行ドメインがある。このドメインが、触媒ドメインが細胞膜を通過するのを助ける。ここに示す構造は、ボツリヌス神経毒素タイプBに亜鉛イオンと阻害剤であるビス(5-アミジノ-2-ベンジミダゾリル)メタンが結合したものである。 ボツリヌス神経毒素タイプB単独の構造はPDB:1EPWに、シアリルラクトースとの複合体の構造はPDB:1F31に示す。 タンパク質構造データバンク(PDB)参考文献原論文
その他著者:Arno Paehler 訳者:小川 輝 |